理事長意見書

理事長

正会員 

はじめに
2011年3月11日、東北地方沿岸部を中心とした東日本大震災はこの国に国土の荒廃のみならず経済的、社会的に大きな傷跡を残しました。第二次大戦の敗戦以来、国の再建と復興を目指した経済活動一辺倒ともいえるこの日本に、自然は国家への鉄槌ともいえる猛威を振い、私たちのこれまでの価値観を大きく変える試練を与えたともいえます。
私たちは、これからの社会における安全対策、環境・エネルギー問題への課題など、日本がこれまで経験してこなかった未知なる社会への挑戦と質的転換を図らなければならない時代になったと考えなければなりません。

青年の使命
こうした時代背景の中で我々青年には、背負わなければならない大きな使命があると捉えています。それは、この社会や地域の将来を真剣に考えることです。
私たちが30年、あるいは半世紀先の未来に対して自らを、時の責任世代として認識し、大いなる夢と勇気を持ってこの社会が持つ問題と可能性に向き合い、真剣に議論し、時代への適応と次世代への道筋作りを行なうことを青年の使命としたいと思います。

青年会議所の意義
青年会議所は設立当初より、自らを社会のオピニオンリーダーたらんとし、変革の能動者であると位置付けてきました。時代を切り開くために目先の問題に翻弄されるのではなく、どの時代においても常に明確な将来へのビジョンと大いなる夢を描くことを託され、青年であることで許されてきたのだと思います。ゆえに主体的目的や理念のないボランティア事業は青年会議所の存在意義とはいえません。青年会議所は何を目指すかが重要であり、青年会議所運動そのものが社会への提言であり、その始動役であることを改めて認識する必要があります。また、会員一人ひとりが志を持ち、この混沌とした社会にある未知なる可能性を信じて、誰よりも積極的で、誰よりも情熱的にこの地域を愛することが重要であると考えます。

学びの姿勢
1950年の前橋青年会議所設立以来、61年間に及ぶ長い足跡は常に時代を的確に見極めるために、絶えず研鑚と修練を重ね、次世代への道筋づくりの歴史であったといえます。我々の世代においてもその姿勢は何ら変わるものではありません。青年会議所が研鑚と修練を怠り、現代社会の本質を見極めずして社会問題を論ずることは青年会議所運動そのものを陳腐化してしまう極めて危険なことであると考えます。
常に学ぼうとする意欲を持って問題に向き合えば、必ず疑問と興味が生まれ、真摯に向き合う姿勢があれば必ず本質を見極めることが出来ると信じます。個人主義が標榜される現代において、無関心、人任せ、事なかれ、知ったかぶりという考え方が氾濫し、受動的に溢れんばかりの情報を得ることの出来る今、自らの修練を念頭に、何事にも高い問題意識と謙虚で積極的に学ぶ姿勢で取り組み、互いに成長を遂げていきたいと思います。

支えられて生きる
青年会議所は、それぞれの時代を丁寧に積み重ねていただいた諸先輩の努力によって今日まで存続してきました。また、私たち現役のメンバーが今ここに存在できるのは、その運動に理解を示してくれる会社、社員、そして私たちを信じてくれる家族の支えがあってのことであることを忘れてはなりません。青年会議所運動を通じて欠けがえのない経験や、大きな成長機会に恵まれる一方、その代償として会社や家庭への負担は決して小さなことではありません。だからこそ私たちメンバーは青年会議所に費やす時間の大切さや、出会いの貴重さを知り、感謝の気持ちを持って運動に邁進しなければなりません。人生最後の学校ともいえる、この青年会議所運動で得た貴重な経験とスキルを持って、一人ひとりのメンバーが40歳以降の人生を歩んでくれるものと確信します。

おわりに
社団法人前橋青年会議所の理事長の立候補にあたり、会員諸兄の積極的な参加と、あたたかい友情を切に願うとともに、ここに創始より変わらぬ情熱を持って取り組むことを決意し、私の意見書といたします。

社団法人前橋青年会議所事務局