理事長所信

第68代理事長 橘田 敦士 君

明るい未来を見据え、失敗を恐れず、「今」を全力で生きよう!

はじめに

第68代理事長 橘田敦士

 私は、2011年6月に前橋青年会議所へ入会をしました。そして現在まで、決して長い時間ではありませんが、様々な経験をする機会を与えられ、濃密な時間を過ごしてきました。
 入会した当初、私は自分で何でもできるという過信しかなく、学ぶことは何もない、ただの人脈形成の場だと考えていたと思います。しかし、一字一句、日常の細やかな所作まで考えさせられ、さらには人と人のつながりについても同じく、今までに経験したことないことの連続でした。我々の住み暮らす地域を牽引するこの組織の本質は、自分自身を改めて形成し直してくれる唯一の場であると実感したところから、私の青年会議所に対する姿勢は変わったと感じています。
 そして、多くの経験や失敗を通し、先輩や同志から本当に様々なことを学びました。今度は私が伝える立場になっていかなければならない、改めてそう感じています。
 全国的に、青年会議所入会から卒業まで、滞在年数が短くなる傾向にあります。その中で大切なのは、いかに充実した時間を過ごすか、振り返ったとき、悔いることのない誇れる内容になっているかだと考えます。
 また、きっと誰かがやってくれるだろう、どうしたらいいかわからないから何もしないという、問題解決を先送りしてしまう、漫然とした気持ちが蔓延してしまっている状況にあるとも捉えています。
 前橋青年会議所は「明るい豊かな社会の実現」を目指し、永きにわたり活動を展開してきました。目の前にそびえたつ課題に常に立ち向かい、果敢に挑戦をしてきた先輩の想いは「伝統」と「歴史」として、現役会員に脈々と受け継がれています。我々会員には、言葉では決して表せない、前橋青年会議所にしか存在しない特有かつ独自の感覚が、体の隅々にまで行き渡っています。その感覚を大いに活かし、自分自身で誇れるものを築き上げていこうではありませんか。

 

会員拡大は真の青年会議所運動

 毎年、会員拡大については前橋青年会議所だけではなく、全国的な課題として捉えられ、活動が進められています。しかし、全国的な会員数は減少の一途をたどっているのが現状です。そもそも、会員拡大をしなければならない根本の理由は何なのでしょうか。会員が少なくなったから単純に拡大をしなければならない、会費収入を確保しなければならない、それだけが理由ではありません。前橋青年会議所にとっての拡大とは、地域に住み暮らすまだ見ぬ志高き同志や理解者をさらに増やし、より大きく活動を展開するためのものなのです。我々の活動の素晴らしさや、その源泉となる想いを伝え同志を増やしていく、これこそが真の青年会議所運動と断言できます。
 前橋青年会議所では、近年その想いが具現化され、会員数は純増してきています。しかし、依然として予断を許さない状況であることも紛れもない事実です。より多くの同志を増やし、今後の更なる発展に向け、会員数100名の維持をして行くべく、より真摯に会員拡大を進めて参ります。  

 

明るい未来を担う青少年に向け

 未来を担う青少年に向けた運動展開は、前橋青年会議所にとって欠かせないものです。
 新聞やテレビなどのメディアでは、連日のように青少年の様々な事件や話題が取り上げられ、社会問題として捉えられています。
 昨今、選挙権年齢が18歳以上に引き下げられ、初の国政選挙も行われました。にもかかわらず、投票率は依然として低く、決して関心の高い問題とはなっていないと言えるでしょう。将来を見据え、選挙に行き権利を行使する重要さを学び、政治に対して一人ひとりが密接にかかわっているという意識を高めていくことが大切です。
 また、近い将来、社会へ出て地域を支える立場になる青少年に対して、より充実した支援を行っていく必要もあります。必要な情報がすぐに手に入る便利な時代ゆえに、本当に重要なことが見えなくなってしまうこともあります。社会的、精神的な自立に向けて成長する年代の子供を抱える保護者や教育関係者が、どうしたらいいかわからず悩みを抱えてしまい、前に進めない状況になることは、子供の明るい未来に影を落としてしまうことにもなりかねません。将来に向けて不安を抱く年代だからこそ、親子共々、我々が入り口まで案内し、明るい展望を見出し、導いていかなければなりません。教育現場で行わなかったり、行いづらかったりするセンシティブな課題を取り扱えることも青年会議所の大きな強みとして取り組んで参ります。

 

政策提言こそまちづくり

 前橋市の人口は、2010年を境に減少し始めており、今後加速度的に減少していくと推計されています。また、公共交通機関であるJR前橋駅の利用者数は、1日平均1万人程度と、首都圏の県庁所在地としては最も少なくなっています。人口が増加し、公共交通機関の利用者が増え、地域が盛り上がる要素は、現状では限りなく少ないと捉えられます。人口減少により、地域経済に与える影響は計り知れませんし、魅力的にも映らないでしょう。
 また、近年、多くの団体が発足し、様々な手法でまちおこしを行うようになってきています。昔は青年会議所が先頭に立ち行っていたことを、現在はそのような団体が行っていることも多くあります。
 「まちづくり」と「まちおこし」、それぞれの違いを明確に認識したうえで、我々は運動展開をする必要があります。青年会議所は、まちづくりを行う団体なのです。新たなイベントを創出することに固執してしまい、我々の行動の幅を狭めてしまうことになってはいけません。今あるものを少しだけ変えれば、地域にとって魅力的なものとなるかもしれないのです。地域が潜在的に持っている資源を、よりよくするためにはどうすればいいかを考え、推進していくことが重要です。
 しかし、地域の持つ潜在的な資源を、我々は果たして把握しているのでしょうか。改めてそれを調査・研究する必要があります。調査・研究した結果を政策として提言し、実証型の事業を行いその裏付けとすることは、我々だからこそできることです。また、近年の積極的な運動展開により、行政や他団体との距離も近くなっていることは、より深みのある、多くの人を巻き込んだ事業を行える大きなチャンスであると言えます。
 将来的な地域のあるべき姿を見据え、より多くの人が幸せに住み暮らすことのできる地域を創出するべく、取り組んで参ります。

 

修練は我々に与えられた特権

 青年会議所は、修練を重ね、地域の将来を担うリーダーを養成する場であると言えます。それは歴史に裏打ちされており、青年会議所を卒業された先輩達からも一目瞭然です。他の団体では経験できない大きな魅力の一つと言えるでしょう。しかし、青年会議所に入会したからと言って、誰もが自動的にその力を身につけられるものではないことも事実です。それぞれが潜在的に持っている能力は、研修や事業から見出し、顕在化させ、成長させることができると考えています。
 知ることは我々の人生を豊かにします。我々の人生が豊かになることにより、取り巻く人や環境も豊かになると言えます。地域の将来を担うリーダーたらんとするため、日々勉強をし、修練を欠かさないことが重要です。知らないことを知らないまま終わらせない、飽くなき探求を続けられる対内研修事業を展開して参ります。

 

未来へ向かって

 前橋青年会議所は2017年で67年の歴史をもつ組織になります。その歴史の中で、様々な事業を展開し、地域での存在感を大いに発揮してきました。我々現役会員もその歴史を受け継ぎ、地域で唯一の存在として、影響力をさらに高め、発展させていかなくてはなりません。2015年、65周年記念事業として始まった「スマイルフェスティバルin前橋」は、多くの皆様のご協力をいただき、2回目を開催する運びとなりました。3回目となる本年度は、夜間に行われる前橋花火大会とのより一層の融合を進め、一日を通した公益社団法人前橋青年会議所の看板事業として、より昇華させ、来たる70周年へ向け、さらに夢のあるものとしていきます。
 また、前橋青年会議所と住み暮らす地域、この二つの未来を皆でじっくりと協議する場が必要であると考えます。未来をしっかりと見据え、共通の目的を持ち、行動していく。前橋青年会議所の歴史と伝統は、決して途絶えさせてはいけません。我々の住み暮らす地域も衰退させてはいけません。そのためにも、我々現役世代で、ぶれることのない一つ芯の通った想いが必要なのです。

 

おわりに

 本年度は、伝統はしっかりと継承し、変えるべき点は変える、前橋青年会議所の歴史に最大の敬意を払い、誰よりも前橋青年会議所を愛しているからこそ、今の時代に合った課題を見据え、変革を進めなければならないと強く思っています。

 変化を恐れるあまり、前進できなくなるかもしれない。変化をして失敗すればまた考えればいい。やってもやらなくても、「今」は二度と戻ってこない。であれば、今しかできないことを全力でやるべきだ。今できるのは我々しかいない。同志の皆が一緒なら、必ずできる。

 前橋青年会議所の理事長として、しっかりと前を見据え、漫然と毎日を過ごすことのなきよう、今を全力で生き、取り組んでいくことを固くお誓いするとともに、会員皆様のご協力をお願い申し上げ、理事長の所信といたします。